19世紀のパリはいったいどんな感じだったのでしょうか…華やかなポスターに彩られ、新しい時代のモードや情報にあふれていたのかもしれません。ロートレックやミュシャをはじめ、さまざまな作家が競い合う豊かな生活がそこにあったと思います。
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銀座でこのような展覧会を開くのも、なかなか意味深いような気がします。ヨーロッパから遠く離れた東洋の街ですが、パリなどにも負けない華やかさがあります。同じように最新のモードが集まり常に賑わいをみせるのが銀座なのです。
さて、展覧会のポスターですが、ウィーン分離派の展覧会案内からはじまり、さまざまな生活雑貨、演劇、旅行の案内などいまとそれほど変わらない内容のものです。大量消費時代のはじまりは、経済を活性化させ、人、もの、金を都市に集中させるのです。
そして、印刷技術の発展も重要なポイントとなります。原画を忠実に再現して、しかも大量に複製することができたのです。個人的な感想ですが、保存状態の良いポスターは原画にも劣らないばかりか、独特の風合いを持つことで、むしろポスターになった方がより味わいが出るようにさえ思いました。
※松屋銀座(2010年8月25日〜2010年9月6日)